「アラフィフおじさんのジブリ論──紅の豚と魔女の宅急便の狭間で」

今月で終了(2025年9月23日まで)の話題のスポットへ出かけた。
開催期間の販売チケットは既に完売であり、私も1ヶ月半前に何とかチケットを抑えることが叶った。
映画や美術展には、たまに独りで行くものの、流石に本展に関しては家族連れやカップル達も多く、孤独なおじさんは私以外に1人しか見かけなかった…
好きなジブリ映画を聞かれたら

やっぱり『紅の豚』かな
30数年前の当時も本厚木の小さな映画館に一人で観に行ったな…
その時は『ナウシカ』や『ラピュタ』のような冒険活劇じゃなくてがっかりした記憶がある、


でも不思議と年齢を重ねていって、『ナウシカ』、『ラピュタ』と同じくらい好きになっていた
正直、「カッコイイとは、こういうことさ」 この映画のキャッチコピーに、うむうむと相槌を打つ気持ちというよりは、
映画全体の雰囲気が、観れば観るほど好きになっていったという感じだ
なにしろ、タバコがGITANESである
そして孤島の秘密基地には心底憧れる
空と海に愛されるおじさんになりたいのである

金曜ロードショーに泣かされる
夜間の専門学生だった時、バイト、学校、課題の忙しなさと慣れない一人暮らしの孤独で、何とも心細い夜があった
そんな時「金曜ロードショー」で、『魔女の宅急便』が放映されていた、
キキの孤独と自分の孤独が重なって、涙が止まらなかった。
「ジブリは子ども向けじゃなく、人生のどの瞬間にも寄り添ってくる作品なんだ」と感じた瞬間だった
『火垂るの墓』について
そして『火垂るの墓』
主人公の兄妹の年齢差が、我が妹と同じ10才離れであり、
衝撃だった
もう何十年も前に、やはり「金曜ロードショー」で家族で観た記憶があるけど、私たちの両親はあれ以来、今でもあの作品は観れないと言っている。
因みに、『もののけ姫』は小学校低学年だった妹の手を繋いで映画館に連れていった、『風立ちぬ』も一緒に観にいったが、彼女は成人していたかと思う。
まあそんな感じで、ジブリ作品は50歳目前になっても、
ノスタルジーな記憶とリンクするのである
飛行艇乗りの墓場
最後に再び『紅の豚』について、
フィオに聞かせた飛行艇乗りの墓場のシーンは、10代だった初見時にはまるでピンと来なかった場面だ。

今この年齢になって人生も半ば過ぎると、疲れて全部投げ出してエスケープもしたくなる、いつまで苦悩が続くんだとドロップアウトしたくなる瞬間もあるものだ
それでも何とか己の力で舵を切り、
時にはまだ早いよと生かされる
ジブリ作品は間違いなく今後の人生にも寄り添ってくれるだろうし、
10年後、20年後に観た時に、また違った感情を抱くんだろうな
本ブログ――noa-mellowlife-poetry では、「ゆるやかな日常、時に非日常」を、なるべく詩的に!綴っていきたいと思っております。
懐かしい記憶や、アラフィフ世代特有の悩みを、
少しメローに
誰かの心の片隅にやさしく響けばうれしいです。
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