手放せない15着。使いづらくても、クセが強くても。アラフィフのワードローブ偏愛録。 前編

「断捨離」という言葉が流行って久しい。

ミニマリストが称賛され、「本当に必要なものだけ」という言葉が正義になった時代に、私のクローゼットには相変わらず、使いづらい服たちが息をしている。

現代のシルエットとはズレている。出番が少ない。でも手放せない。

サイドFIREを目指すようになってから、「本当に必要なもの」と向き合う機会が増えた。モノを手放すことは、過去の自分と折り合いをつけることだと気づいた。だから今日は、手放せない服たちについて書いてみようと思う。書くことで、少し軽くなれるかもしれない。

あるいは、やっぱり手放せないと確信するかもしれない。

それは単なる執着ではなく、その服を手にした瞬間の自分が、まだそこに生きているからだと思う。


① ダナーライト(ブラウン) 

屋久島を共に歩いたブーツ

屋久島の苔むした道を、このブーツで歩いた。雨が降り続く中、ゴアテックスが雨を弾き続けた。足元だけは乾いていた。

あの旅の記憶が、このブーツに宿っている。泥の染みも、擦れた革も、全部あの島の痕跡だ。

② レッドウィング エンジニアブーツ(タンガタン ポーテージ) 

キムタク世代の呪い

あの頃、キムタクが履いていた。天邪鬼な私はその時は手を出さなかった。だがこのタンガタンポーテージのカラーは本当に美しいと思い、ついに手を出した。無骨なのに品がある。

エンジニアブーツの私的に頂点の一足だ、と勝手に思っている。でもいつかはBILTBUCKも欲しい、、

③ リーバイス 606

スキンズに憧れて、その1

スキンヘッズのカルチャーに触れたのは、音楽がきっかけだった。細くてタイトな606は、そのムーブメントの象徴だった。今の自分の体型で履けるかどうかは、あえて確認していない。

④ ドクターマーチン 10ホール(ネイビー)& 3ホール(グリーン)

スキンズに憧れて、その2

10ホールのネイビーと、3ホールのグリーン。どちらも普通の色ではない。それがいい。スキンヘッズが愛した足元の主張、アラフィフになった今も手放せないのは、あの頃の反骨心がまだどこかに生きているからかもしれない。

⑤ バンズ スリッポン(チェッカー)

サーファーはスケーターでもある

海と陸の境界線を生きてきた。波に乗り、板に乗り、チェッカー柄のスリッポンで砂の上を歩いた。サーファーとスケーターは、どこかで繋がっている。このスリッポンはその証明だ。

⑥ リーバイス RED

クセ強い、が美しい。着ないのに手放せない。

リーバイスの実験作。通常のリーバイスとは縫製も、シルエットも、思想も違う。正直、今はほとんど着ていない。でも手放せない。美しいものには、使い道とは別の価値がある。

⑦ リーバイス ブラックデニム

先染めだろうが後染めだろうが、無駄がない

デニムセットアップとして着る。上下黒で揃えたときの、あの潔さ。先染めの深みも、後染めの均一さも、どちらも正解だと思っている。黒デニムに無駄はない。

⑧ フランス軍M47&イタリア軍モーターサイクルパンツ

キャンプのオーバーパンツとして活躍中

軍が作ったものには、本物の機能がある。M47はシルエットが美しく、モーターサイクルパンツはタフで暖かい。キャンプの焚き火前で重ね履きすると、なぜか気持ちが引き締まる。ミリタリーの持つ緊張感が、アウトドアの場に合っている。


足元から記憶を辿ってきた。

こうして言葉にしてみると、不思議と少し軽くなった気がする。手放せないのではなく、まだ手放す必要がないのかもしれない。

後編ではトップス、アウターへと上半身に纏うものたちの話へ続く。

→【後編】手放せない服たち。トップス・アウター偏愛録。

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